AIを安全に使うために

こんにちは。㈱SOTコンサルティング 佐賀伊万里オフィス青木です。

近年、AI技術は私たちの生活に深く浸透し、仕事や学習、日々のタスクを驚くほど効率的にしてくれています。

しかし、その便利さの裏には、無視できない情報セキュリティのリスクが潜んでいることをご存知でしょうか?

AIを安全に、そして賢く使うためには、私たち自身のセキュリティ意識が不可欠です。

本記事では、AIを利用する上で知っておくべき情報セキュリティのポイントを、分かりやすく解説します。

 

 


その入力、本当に大丈夫?

AIに質問やタスクを依頼する際、私たちはプロンプト(指示)を入力します。

このプロンプトには、機密情報や個人情報が含まれていないか、常に注意を払う必要があります。

 

1. 個人情報や機密情報は入力しない

AIは学習データとして入力された情報を利用する可能性があります。

企業秘密、顧客情報、個人の住所、電話番号、クレジットカード情報などを入力してしまうと、意図せず情報漏洩につながるリスクがあります。

たとえ「この情報を使ってブログ記事を作成してほしい」という依頼でも、具体的な機密情報は避け、抽象的な表現に置き換えることを徹底しましょう。

 

2. 意図しない学習を防ぐ

多くのAIモデルは、入力されたデータをモデルの改善に役立てることがあります。

これは、あなたが入力したデータが、他のユーザーの回答に反映されてしまう可能性があることを意味します。

もし、企業や組織の機密情報をAIに入力してしまった場合、それが競合他社の手に渡る可能性もゼロではありません。

AIを利用する際は、サービスの利用規約を確認し、入力データの扱いについて理解しておくことが重要です。

 

 

Google WorkspaceのGemini for Google Workspaceは、組織のデータがモデルの学習に利用されない設定になっているため、安心して利用できます。

しかし、個人の無料版や有料版のGeminiでは、利用者が自ら設定を変更しない限り、データがモデルの改善に利用される可能性があるため、注意が必要です。

また、Google以外の他のAIサービスを利用する際は、必ず各サービスの利用規約やプライバシーポリシーを確認し、データの取り扱いについて理解しておくことが大切です。

大切な個人情報や会社の大事なデータは、念のため入力しないように心がけておきましょう。

 


AIからの情報を鵜呑みにしない

AIが生成する回答は、常に正確であるとは限りません。

AIは学習データに基づいて回答を生成するため、事実と異なる情報(ハルシネーション)や、偏見を含んだ情報を出力することがあります。

 

1. 情報のファクトチェックを行う

特に、医療、法律、金融など、専門的な分野に関する情報をAIに求める際は、必ず複数の信頼できる情報源でファクトチェックを行いましょう。AIの回答を鵜呑みにして、重要な意思決定を行うことは避けてください。

 

2. 著作権や知的財産権に配慮する

AIが生成した文章や画像が、既存の著作物と類似している可能性があります。

商用利用する場合は、著作権侵害にならないよう、必ずオリジナリティを加えるか、自身で改めて作成することが賢明です。

 

 


アカウント管理とセキュリティ対策

AIサービスを利用するためのアカウント管理も、情報セキュリティの重要な側面です。

 

1. 強固なパスワードを設定する

他のサービスとは異なる、推測されにくい複雑なパスワードを設定しましょう。

パスワードの使い回しは、一つのサービスから情報が漏洩した場合に、他のサービスも危険にさらされるため、絶対に避けてください。

 

2. 二段階認証を有効にする

二段階認証は、不正アクセスを防ぐための非常に効果的な手段です。

アカウントにログインする際、パスワードに加え、SMSや認証アプリで送られるコードの入力が必要になるため、第三者からの不正ログインを防ぐことができます。

 

 


まとめ

AIは私たちの強力なパートナーですが、その能力を最大限に引き出しつつ、セキュリティリスクを管理することは、私たち自身の責任です。

機密情報や個人情報を安易に入力しない、AIからの情報を鵜呑みにせずファクトチェックを行う、そしてアカウント管理を徹底する。

これらのシンプルな心がけが、あなたのデジタルライフをより安全で豊かなものにしてくれます。

AIの進化とともに、情報セキュリティの脅威も常に変化しています。

最新の情報を学び、常に意識を高めることが、AI時代を賢く生き抜く鍵となるでしょう。