マナーに自信はありますか?
伊万里オフィス総務の福島です。
私は業務上、慶弔の手配をする機会が多く、その度に改めてマナーを確認するのですが、
意外と勘違いして覚えている方も多いのではないかと思うところを少しまとめてみます。
■寸志
会費無しの食事会などに招待され、心付けを包む場合の「寸志」ですが、
これは目上から目下に渡す場合に使用する表書きです。
そうでない相手(取引先など)には失礼となりますので、「御礼」と記入します。
■入院お見舞い
入院されていたことを後で知り、退院後にお見舞いをお渡しする場合の表書きを、
快復されたお祝いということで「快気祝い」と思われている方が時々いらっしゃいます。
ですがこれは、お見舞いをもらった側がお返しをする際に使う言葉なので、
この場合は「退院御祝」または「祝 御退院」と記入します。
■災害お見舞い
入院見舞いは紅白の水引がついたものを使用する場合が多いですが、
被災された方へのお見舞いは、水引がついていない白封筒を使用します。
特に火災見舞いは火を連想させる赤のラインが入ったものを使わないように配慮しましょう。
■お悔やみ
お悔やみの表書きは、宗教・宗派によって様々な種類があり、難しいところですが、
仏教の場合は「御香典」を使用するとだいたいどの宗派にも対応できるようです。
四十九日の法要以降は「御仏前」を使用します。
一般的に「御香典」は薄墨、「御仏前」は濃墨で書きます。
御香典に新札は使用せず、お札は人物を封筒の裏側へ向け、下に来るように入れます。
※地域によっても、かなりマナーが違いますので、確認が必要です。
■水引
繰り返さない方がいいお祝い(結婚祝)やお見舞い、お悔やみの際、主に使われる水引に、
結び切りとあわじ結び(あわび結び)があります。
実はこの二つは全く同じ意味ではなく、あわじ結びは全ての慶弔に使用することが出来るとする説もあります。
ただ、これも地域により、結び切りの意味として取る方も多いので、繰り返していいお祝いの際は
蝶結びを使用した方が、誤解を与えずにすむのではないかと思います。
これらは慶弔マナーのほんの一部ですが、全てご存知だったでしょうか?
さらにその由来まで調べると、日本人の相手を想う心遣いの細やかさを感じます。
時代とともにマナーは変化していくものですし、極端に形式だけにこだわる必要はないですが、
マナーを知らなかったことで、意図せず失礼な事をしてしまい、
相手に正しく気持ちが伝わらなかったとしたら、双方にとって残念です。
全てを完璧に習得することは不可能に近いですが、
知識がないと、そもそもそこにマナーがあるという事にすら気付けないので
まずは基本的なことを身につけ、その上で個々の状況に応じて柔軟な対応ができるようになれば、
良好な人間関係も築きやすくなるのではないかと思います。