世界最古のゆるキャラ
アッサラーム・アライクム!(こんにちは)
㈱SOTコンサルティング 佐賀伊万里オフィス 総務部の福島です。
古代エジプト文明は、いつの時代も私たちの好奇心を刺激し続けています。
壮大なピラミッド、きらびやかなツタンカーメンの黄金のマスク、そして壁画などに描かれる神々の伝説。
その中で、近年特に注目を集めている神様が奇妙ながらも愛らしい(?)姿で知られるメジェドです。
皆さんはこのユニークな神をご存知でしょうか?
メジェドは、古代エジプトの「死者の書」に登場する神の一つで
冥界の王オシリスの館に住み、死者を守護する役割をもっています。
白い布のようなものに包まれ、その下から足だけがのぞき、二つの大きな目がある、
まるで幽霊のようなビジュアルで描かれています。


このシュールな姿がインターネットを中心に話題となり、
「世界最古のゆるキャラ」として認知されるようになりました。
ところが、そのゆるい見た目とは裏腹に、メジェドとは「打ち倒すもの」を意味します。
死者の魂がオシリス神のもとへ無事にたどり着けるよう、敵対する者には目からビームを放ち
一撃で焼き尽くすという強力な攻撃能力を秘めています。
このギャップこそが、メジェドの最大の魅力と言えるでしょう。
今や日本ではキャラクターグッズが作られるほどの人気者となったメジェドですが、
意外なことに現地エジプトではほとんど知られていないそうです。
それもそのはず、メジェドに関する「死者の書」の記述は非常に限定的で短く、わずか数行しかありません。
そこから地元の人も知らないようなマイナーな神を拾い上げ、一大ブームを巻き起こしてしまうのは
「kawaii」に敏感な日本人の国民性なのでしょうか。
古代エジプトの神は記述があるだけでも1500以上いると言われています。
もしかすると、文献の中にはメジェド以外にも誰かに発見される日を待っている
魅力的な神様がまだまだ眠っているのかもしれません。
謎多き奥深い古代エジプト文明からこれからも目が離せません。